2023-01-31

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applemango

流れ星には独自言語を使うべきである

ふと、空を見上げていた

センチメンタルな気持ちで見ていたわけでは無い、都会では夜でも空が光り輝いている、そんな時、都会から離れ真っ暗を知った時、誰だって空を眺めていたいだろう

その時流れ星が流れた、あまりに突然で願い事を言う事すらも忘れていたが

皆も一度は流れ星に願い事をした事があるだろう

だが流れ星に願い事をするのは至難の業だ

三回言う難易度

試しに流れ星に願い事をする事を考えてみよう

まず”お金が欲しい”と言う願い事をかなえたいとする

その場合お金が欲しいというのは7モーラである

人は北風と太陽を439.9±27.2モーラ/分で音読する事が可能なのでお金が欲しいと1秒程度で言える計算になる、三回では2.68秒かかる

実際に言ってみたところ、2.48秒と計算結果と近い結果が出た

これを計測する前に何回か練習し、息継ぎをしなかった事が少し早くなった原因だろう

では肝心の流れ星の発光継続時間はというと95%が1秒未満である

また、しし座流星群では継続発光時間は0.14±0.13秒と極めて短い

これは光刺激での平均反応時間190ミリ(0.19秒)秒を下回る速度だ

つまり三回言うどころか一文字言うのすら大変なのだ

これは難問だ、やはりこのような場合は定義しなおす事が必要だろう

それには流れ星をよく知る必要がある

そもそもなぜ流れ星に願い事をするのか

流れ星に願い事をするのはアルタイ系諸民族の世界観から来ているとする説がある

天は平たい円形の地上を覆う半球状のドームのような物とされ、星はそのドームに空いた穴でそこから天上界、いわゆる神々の世界の光が差し込んでいるとされていた、その考えにおいて流れ星は神々が天を少し開けて地上の様子を眺める時に流れる光として説明される、流れ星に願い事をすればかなうというのは、流れ星が流れている時、神は地上を眺めている時なので、直接神に願い事が届く、という理屈だ

そしてそれが日本に伝わったという話だ

根拠としてアルタイ系譜民族は民族の系統上は日本民族と近縁にある事を挙げている

そしてその考え方を日本神話においても受け継いでいる、と言うわけだ

だが流れ星の文化誌ではこれを否定するともとれる面白い話が載っていた

一〇〇七年七月二〇日<日本紀略>

「今夜有流星此変(後略)」

これは日本人が流れ星を天変として受け止めていた証拠ともなりうるように思う

又一八六二年に観測された流星群では記録に残っている観測記録の内七例が流れ星を変異またはその他の予兆として受け止めていた

それはアルタイ系諸民族の世界観と矛盾する

そこから考えうるのは日本の近代化で流れ星に対する価値観が変わり、欧米の価値観が入り流れ星を天変として見るのではなく、むしろ神と近い物として見るように変わったのではなかろうか

三回言う必要は無い

本当に三回言う必要があるのだろうか

もともと流れ星に三回言うのは"Rest in Peace"(直訳すると"安らかに眠れ"である、RIPとも略されている)である

これは唱えると霊魂が煉獄から抜け出す事が出来ると信じられてきた物である

これは願い事では無いが、流れ星が消えるまでに三回言う事は共通しており、流れ星に願い事を三回言うの起源であると考えられる

三回願いを言うというのは後付けである可能性が高い

そもそも、流れ星に願い事をするのは、流れ星が流れている間、神はこちらを見ており、その神がこちらを見ている間に直接願い事を言えばかなうという物だ

では本当に三回も言う必要はあるのだろうか、全知全能の神にわざわざ繰り返し言う必要があるのだろうか、復唱ですら無い

その点から三回も言う必要は無く1回で十二分であると考える

独自言語を使うべきである

三回言わないといけないという制限から解放され1回言えば良くなった

それで文字列の量は1/3に出来た

だがまだ文字数は7文字もある

今回の願い事は"ゲームが欲しい"だがもっと長い場合もあるだろう

例えば"お金持ちになって、健康寿命もあって、子孫も繁栄して..."など人間の欲と願い事の長さは限りが無い

これをいちいち日本語で口に出してしゃべっていたらきりがないし、現実的では無い

これは言語で解決出来ないだろうか

例えばマタイによる福音書第1章の日本語版では1437単語、1478文字(スペース含めない)であるが英語版では525単語、2356文字である

つまり文章の場合、言語によって1000文字程度変わるのだ、これは読みでも同じなのでは無かろうか

そうなればより少ない文字数で表せる言語を探す必要があるが一つ問題がある

どんなに短く出来る言語が見つかったとしてやはり自然言語では限界があるのでは無かろうか

ならば独自言語を使うしかないであろう

独自言語を使えば好きな文字や発音に好きな意味を入れる事が出来る

これで長い願いを流れ星に言う必要は無くなった

例えば"a"に"Rest in Peace"という意味を当てはめれば流れ星に"Rest in Peace"という必要は無く、"a"とたった一文字言うといいのである

結論

結論として

- 流れ星にわざわざ日本語や英語で願い事を言う必要が無く好きな言語で言える

- 流れ星に願い事をするにのは神が見ているから

- 三回も言う必要が無い

- 日本では流れ星を天変と考えていた

と言う事が分かった

また今回は趣旨がずれるから書かなかった事が一つ有るのでついでに書こう

自分でなければ自分を変える事は出来ないのだろうか

一見解決したように思えるかもしれないがまだ問題が残っている

それは流れ星を待つ必要があり、冬であれば寒い雪の中待たなければいけないのだ

AIが代わりに仕事をしてくれたらそれも一興かもしれないがほとんどの人はそうでは無いだろう

であれば代わりに願い事をしてもらえば良いだろう

では具体的にどうすればいいのだろうか、簡単な話だ

僕が流れ星に”この世のすべてが欲しい”というのではなく他人に”あの人にこの世の全てあげて”、と言ってもらえば良いのだ

次回予告 (多分次回無いけど)

AI (Object detection model)に流れ星に願い事をする仕事をアウトソーシングするべくYOLOを使い自動化をしようと試みる

だが目の前にアノテーションと言う強敵が立ちはだかる果たしてアウトソーシングする事は出来るのか!?

次回は何時になるか分からないが(10年後かもしれない)

時間とモチベーションと根気があれば流れ星をアノテーションしObject detection modelを作り自動で流れ星に願い事をしてくれるモデルを作ろうと思う

ではまたいつか

(でも流れ星の継続発光時間100msだけど大丈夫かな、大丈夫だYOLOv7だと早ければ12msでやってくれるらしい)

参考文献

流れ星の文化誌 気象ブックス003

- 日本での流れ星の考え方などを引用

流星観測環境の構築およびそれによる散在流星と流星群の観測 -流星体起源と流星群の特徴の追究-

- 流れ星の継続発光時間を引用

A Literature Review on Reaction Time

- 光刺激でも平均反応時間を引用

健常者の音読速度と速度調整の方略

- 音読速度を引用

日本神話の星よと世界観

- 日本神話での流れ星の考えを引用

日本における天文と文化

- 流れ星に対しての考え方を引用

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